山岳の沢沿い、湿度と光が織りなす特別な環境で育った山葡萄の蔓。
厳しい斜面で力強く育ったその蔓から、鬼皮を丁寧に剥ぎ取ることで現れるのが「沢皮」です。
淡く白みを帯びた光沢と、深みのある琥珀色の輝き。
自然が磨き上げたようなその美しさは、一つとして同じ表情を持ちません。
鬼皮を処理した蔓は、ハサミや鉋で8ミリから極細の約3ミリ幅まで、厚さは0.1ミリから0.3ミリほどのひごに整えられます。沢皮のひごは扱いが難しく、美しく編み上げるには熟練を要します。
沢皮で編み上げられた籠は使用とともにしなやかさを増し、色は深みを帯びて味わい深く変化します。
長年の使用により劣化した箇所は修理が可能です。手入れをしながら末永くお使いいただくことができます。
>>山葡萄籠制作工程